2016 『No.26』



以前にテレビで、アフリカのとある少数民族のドキュメンタリーを見た。
電気もなければ、お風呂もない。
むしろ、今僕たちが目にしているほとんどのモノが、ない。

しかし彼らには、生命力があり、誇りがあり、文化があり、強さがある。
象徴がある。
継承もある。
彼らのまとっている衣服・装飾品・ツールには揺るぎない美意識や信仰があり、それらの造形には美しさがあった。
そしてその美しさを楽しむ力があり、遊ぶ心があった。

僕たちよりも圧倒的に持っているモノは少ないのだけれど、そのかわりそこには、必要最低限がたくさんある気がしたのです。
今回は、そんな彼らに衝撃と感動を受けての製作です。

古代的な、または、民族的な博物館にふと訪れたかのようなNo.26。
その博物館に展示されているツールや、あしらわれているマークや紋様。
それぞれのその意味は、全く解らない。
やけに長かったり。やけに大きかったり。
一見すると整然とされているけれど、よく見ると非対称だったり。
解らないからこそ、想像が掻き立てられる。引き込まれる。
そんなイメージを、僕たちなりに形にしてみた今回。
じわじわと、時間をかけて楽しんで頂ければ幸いです。

ハドル 永藤博胤・永藤美奈子

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