2013

2013年のおわり。
やや体調を崩しつつ、ほんのひとにぎりの力を振り絞って、最後のお仕事。

今年1年、思えば色んな場所に出させてもらえました。
大阪、神戸、東京、ニューヨーク、神戸。
その度に新たな挑戦や、新たな出会い。

1点もの100点企画があったり、思い出に残らざるを得ないオーダー品があったり、Kaopanさん本当にありがとうと感謝し、ヘローニューヨーク!!!!!!とひとり心の中でぽつんとつぶやき、たまに思いもよらない攻撃を受けてみたり、そんな事に立ち向かってみたり忘れたり、『鍵壊れたっ!!!!』と焦りまくった直後にやっぱ壊れていなかったり、ありがとうと言われたり、ありがとうさようならと言ったり、おめでとうや、バカヤロウ。
本当に感情の忙しい年だった。

こんな年だからかもしれないし、ただ単に歳かもしれないのだけれど、この一年で僕の中で大きく変わった様な気がしております。
(なんとなくこんな事なんだろうな!)という確信の一歩手前の発見なので言葉にするのは非常に難しいのだけれど、もしかしたら、作り手として進化できるターニングポイントの年だったのかもしれないなぁと、ニタニタしているのです。

そんな2013年、アトリエに新たなスタッフが入りました。
アカレンジャー、ハマダナナ。
今年1年で、ハドルのアトリエチームは進化しました。

ミドレンジャーのハッタシンジ。
自分の屋号を持って家具を作る傍らアクセも作れちゃう、(狭く)万能なヤツ。
本当に職人なのです。
僕が1年頭を抱えたものを、時に一週間で出来てちゃったりする人。
彼は職人として非常に大事な、微調整能力が僕の数倍高いのです。
例えば1回目に失敗する。
なぜ失敗したか仮説を立てる。
その仮説を元に、その2回目に挑戦し、そしてまた失敗する。
3回目、自分の仮説を否定し、成功する。
その、間違えと気づいた仮説と新たに生まれた『説』の積み重なりを自分の技術としている。
僕はこういう職人が非常に好きなのです。
素材との間合いの取り方が非常に上手い。
人間との間合いの取り方は非常に下手だけど。

アカレンジャーのハマダナナ。
自分の名前のブランドがあって、とにかくいろいろなモノを作っています。
手探りしているんだろうけれど、決して”手探りなんですぅ”とは言わない、本当に心の強い人。
『ブランドとは、迷いを(表に)見せてはならぬ!』と、無言で教えてもらっているかのように感じるのです。
ハドルに面接に来た瞬間、僕たちは「決まり!」と直感できました。
自分達から、「ウチで働いてくれませんか?」とお願いした、初めての人でした。
そこから半年。
アカレンジャー、ハマダナナは戦っています。
ミドレンジャーとは相反するかのように、不器用なんです。
でも僕は、器用な人と一緒に作りたいのではなくて、不器用な自分と向き合っている人と作りたい。
ハッとするぐらい、真剣にバーナーの火の先っちょを見つめている彼女を見ると、僕は我に返れるのです。
瞬間に集中すべき自分に。

緑のハッタ、赤のハマダ、三つ秀でててなんか一つ欠けているスタッフ、そして三つ欠けてる青の僕。
そんなアトリエチームになりました。
今後とも進化したアトリエをどうぞ、宜しくお願いいたします!

2014年。
僕たちは、変化を楽しむ年だと思っています。
いい変化?
わるい変化?
良かったら、褒めてやってください。
悪かったら、笑ってやってください。
モノを作る人間にとって、その反応が起爆剤となるのです!

来年もどうぞ、宜しくお願いいたします。

センテニアル 永藤博胤

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