ここのところ、過去にマリッジリングを作りに来て頂いたお客様が出産を機に、記念に、または奥様をねぎらうという意味で、何かしらオーダーのお声を掛けてくれる事が増えてきました。
これも僕たちが、それなりに年数を重ねてきたという事。
とてもとても嬉しく思うのです。
ウチの子が赤ちゃんだった時期は、もうあらかた10年も前の事。
連れて来てくれる赤ちゃんの初々しさや、これからぐんぐんおっきくなっちまうもんね!と暗に主張してくる重さ、「んんん、なんかゴメン…」と思わず言ってしまいたくなるほどキレイな眼球。
あぁ、こんなだったなぁ。と懐かしい気持ちにもさせてくれ、とても楽しいのです。
このネックレスとネックレススタンドも、以前にマリッジリングを制作させて頂いたお客様が、出産を終えた奥様へのプレゼント。
子育て中はネックレスを着用するのも難しい時があるだろう、との事で、ネックレスとして着用できるまでの間はネックレススタンドに保管できるように。
ぽってりとしたフォルムのネックレスのトップ。
帯状に叩いたシルバーとK14ゴールドフィルドを交互に貼り合わせ、それを筒状に。
下に向かって膨らみを付けた、壷のような鈴のような、美しいフォルムを目指しました。
お二人にゆかりのあるという、台湾の国の形のプレートも製作。
そして、ネックレススタンドには枝からマンゴーの房が垂れ下がっております。
このトップ、何やら足みたいなモノが付いておりますが……
ババンッ!
ひっくり返すと、パンダっ!!!
実は奥様はかなりのパンダ好きらしく、どこかしらにパンダを潜めて欲しいとのオーダーでした。
ココが実は非常に肝となっておりまして、まぁ~紆余曲折あったご注文でした。
決して表には出さないように、「実は、コレねー…!」が効いてくるネックレスに仕上げるにはどうすれば良いのか。
裏に入れるのか?パズルみたいにしちゃうのか?何パーツかに分けてしまうか?妻と、あれやこれや相談の連続。
そして何よりも最も重要な事は、ネックレスとして、装飾品として、美しくある事。
『底』に辿りつくまでの思考と試行と嗜好と志向の連続。
この経過が非常に苦しくも楽しい時間でした(笑)
昨年末の打ち合わせから、かれこれ構想半年、まぁ~面白いオーダーを受けたもんだなぁ!と非常に感慨深く思っております。
スタンドの根元に、何やら切り株が…
ババンッ!
パンダ専用スタンドっ!!!
2016上半期、あ~オモロかった!!!
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