県庁前にあるフレンチ、『anonyme（アノニム)』さんからのオーダーで、ナイフレストを作りました。
今までになかった、食の世界に関われた事がすごくうれしい。
アノニムさんは、ビシッとした空間。
それに見合う、ビシッとしたものを作らなければならなかった。
アクセサリー屋としての感覚をどれほどまでに削ぎ落とせるかが肝。
僕たちを押し出すより、お店に違和感を与えないこと。
そしてなによりも、醒めさせないものであるべきだった。
平角のスッキリした面の棒を使い、角が立ちながらも、やわらかい雲のようなイメージの形に。
目立ちすぎないような奥まった場所に、シルバーのモチーフ。
ココに『食べれる食材』の刻印をと、アノニムさんのご希望。
この『食べれる』という言葉は、正に食の世界にしか出ない発想。
楽しいです。
ちなみに、起こして使ってもキレイなフォルム。
表面を多方面に粗した仕上げにしており、その面がしっかりと見えて非常に美しいです。
アノニムの加古さん夫妻は、ほんとにひょんな所からお知り合いに。
誠実であり、アナーキーであり、繊細であり、正直であり、向上心があり、くそがつく程まじめ。
僕たちのものづくりの感覚と、非常に似たベクトルを持っており、異業種でそういう人物に出会えた事がすごく嬉しく思っています。
ちなみに今発売中のあまから手帖の表紙を見事に飾っています。
カッコイイです。
くやしうれしい。
つくづく負けてられない。